敷地は閑静な住宅街にあり、間口が狭く奥で広がる特徴的な形状をしています。夫婦と二人の子供の為の住宅で敷地形状のデメリットをメリットに転じたプランを特徴とした木造2階建ての建物です。
敷地面積:140.16平米
建築面積:70.6平米 延床面積:130.78平米
構造:木造(一部鉄骨造) 階数:2
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家の中に路地がある家
上部より自然光を採り入れた開放感のある家。
「間口が狭く奥に広がる変型敷地」
「近接する隣家に囲まれ圧迫感を感じる」
という敷地的不利条件の中で、
「豊かな内部環境を獲得すること」
「家族としてのまとまりを作り出すこと」
「お互いの気配を感じあえること」
を計画のポイントとし、外部環境の採り入れ方、諸室配置、家族の関係性を考えたプランとした。
奥行きのある敷地に対して、道路側から明るい通路(路地-Roji)を奥まで引き込んだ。「Roji」はガラス屋根に覆われた日が差し込む内部になるが、雲が動けば室内に影が落ち、常に外部の環境を感じることがでる。
「Roji」の周りに配置された諸室では各々の活動が営まれるが、外部環境に呼応する「Roji」がどこからでも感じられることで家の強い軸となり、家族のまとまり(全体性)を作り出す。また、諸室の間に配された中庭には樹が植えられ、風が通り、直接自然の変化を感じることができ、家族の豊かなコミュニケーションを生み出す。